日本で最も有名なオーストリアのワイナリーかもしれない、ニコライホフ

ニコライホフは日本で、いや世界でも最も有名なオーストリアビオディナミのワイナリーかもしれませんね。
http://www.nikolaihof.at/


(画像お借りしてます☆)

このワイナリーの発祥は2000年前!
現在のニコライホフ家の所有になったのは1894年とのこと。

(現在は展示物として保存されている巨大なプレス機)


(現在も使用されている大樽)

1971年からシュタイナーのビオディナミを取り入れ、1992年にデメテールの認証を取得。現在、ビオディナミでブドウ栽培をする農家は世界中にいますが、ニコライホフはかなり早い認証取得です。
ビオディナミに関しては、方法論としては牛の角に牛糞を入れてつくる調合剤を使用する、クリスタルを粉にして畑にまく、などいろいろ知られてはいるものの、実際にはシュタイナーの哲学への理解、地球だけではなく宇宙規模での深く広い知識と思想、哲学への理解が必要で、わたしにはとても語れません…。(興味のある方はシュタイナーの「神智学」「農業講座」などをお読みください。)

誰もやっていない段階からこのビオディナミ農法に取り組み始めたクリスティーネ・サースさんは、周囲から得体のしれないことをやっている「魔女」と呼ばれていたこともあるそうです。

今回は残念ながらお会いできませんでしたが(日本訪問中♪)、前回3年前に訪れたときは、とても暖かいホスピタリティーにあふれた素敵なおもてなしを受けました。

現在は息子さんがワインメーカーとしてこちらのワインを造っています。ニコライホフのワインは、間違いなくオーストリアのトップクラスワインの中のひとつです。この長く太く続く余韻は、しみじみと味わうワインで、このテロワールからくるミネラルがいつまでも舌を刺激します。ちょっと他にはないワインです。
ただ、最初にインパクトのあるわかりやすいタイプのワインではありません。
わたしもニコライホフのワインは、今から5年ぐらい前、オーストリアワインの中でおそらく一番初めに飲んだし、その後も何度も飲んでいるワインなのですが、やっと今回このワインの本当のすごさがわかったくらいです。

美味しい、というだけではない、なにか。
凄みを感じさせるワインなのですが、日常のざわざわした中ではかき消されてしまうほどの繊細なのに、いつまでも続く太く力強い余韻。
これは「茶室」で精神統一した後、飲みたいワインかも。もしくは大自然の中で瞑想した後に飲みたいですね!

こちらのワイナリーの庭には樹齢150年以上という菩提樹の大きな樹があって、その樹の下で食事をすることができます。

普段から息子さんやクリスティーネさんも仕事の合間に、こちらでサービスをしています。
本当にフレンドリーなご一家です。

そして、ここの空間の素晴らしく気持ちの良いこと!
やっぱりかなり特別な土地です。

そしてお料理ももちろん美味しい!鹿肉のハンバーグやキノコのクリーム煮などほかにはないメニューがここにはありました。ビネガーやオイルなどもビオディナミで作っていてそれがこちらのレストランでは味わうことができます。

陽が暮れていく様子もとても美しかったです。