バイエルン国立歌劇場 歌劇:タンホイザー
3日連続で、バイエルン国立歌劇場に来ました。
今回の音楽の旅のラストであり、ベルリンフィルを聴くことと同じぐらい、ものすごーく楽しみにしていたワグナーのオペラ「タンホイザー」です。
(フォークトを見たかったの!)
このオペラチケットは本当に激戦で大変でしたが、バルコニー席のとても良い席が取れました。
(仕事を休んで取ってくれた夫に感謝!)
今日の席の見え方はこんな感じ。
2人で486ユーロ(58,320円)でした。
(ちなみに日本では一人分のS席で65000円です!)
指揮者は2日前の演奏会と同じ、キリル・ペトレンコです。
長い舞台ですが、集中力はさすがで、オケ、歌手、合唱すべてがよくまとまっていました。
やはり、フォークトが明るい透明感のあるテノールで素晴らしかった☆
第2幕目の歌合戦のシーンで、どの歌手の方も素晴らしいのですが、やはりフォークトが歌い始めると華やかな空気に変わります。
華があるんですよね。
エリザーベト役のアーニャ・ハルテロスも長身で存在感があります。
演出は…よくわからなかった 笑
冒頭の前奏曲の部分から舞台は始まりますが、特に意味はわからず気が散るだけ。
2幕のエリザーベトとの再会のシーンは、美しいカーテン?の中で。
ここは唯一美しくて好きなシーン
(写真はhttp://ebravo.jp/nbs/2017/bayerische/archives/584よりお借りしています)
3幕のシーン
(写真はhttp://ebravo.jp/nbs/2017/bayerische/archives/584よりお借りしています)
よくわからない演出だけど、でも「こういう意味なのかな?」とか考えてしまって気が散ります。
意味深なシーンはいろいろあるし、たぶん、分厚いプログラム(ドイツ語のみ)を読めば書いてあるのかもしれないけど、解説を読まないとわからない演出っていうのもどうかと思います。
実際にオペラの舞台を見る時、あんまり細かいゴチャゴチャした演出はよく見えないものです。
舞台との距離もあるし、歌手を見たりオケをみたり指揮者をみたり字幕をみたりして、こちらもいろいろ忙しい。
そんなことを忘れるぐらいこちらを舞台に引き込んでほしい。
こういう演出(演出家のこだわりが全面にでる)は、最近のバイロイト音楽祭でも、どこでも流行りのようですが、オーソドックスにオペラの音楽と世界観を表現した舞台を望みます。
この演出に関しては現地でも賛否両論のようです。
日本公演は、どのような受け止め方をされるでしょうか?
追記:日本に戻ってからネットで配信された日本語字幕付きのこの「タンホイザー」を見ました。
映像でみると「見るべきところ」にカメラが寄ってくれるので、わかりやすいです。
現代の演出というのは「映像でみる」ことを主体に置いているのかもしれません。
バイエルン国立歌劇場 歌劇:チェネレントラ ロッシーニ作曲
昨日に引き続きバイエルン国立歌劇場で今日はオペラ「チェネレントラ」の鑑賞です。
ロッシーニのオペラは初めてです。
童話の「シンデレラ」を題材にしたオペラで、今回字幕はドイツ語のみ。
今日の席の見え方はこんな感じ。(1階後方)
バイエルン国立歌劇場の椅子などの色がとても華やかできれいなローズピンクです。
写真だとあまり伝わらないかもですが…。
このオペラの演出はとても古典的で素敵でした。
今回、見たオペラの中で一番オーソドックスで一番好きでした!
このオペラがシンデレラの原作と大きく違うのは、
母親ではなく強欲な父親が出てくる
王子様と家来が入れ替わった喜劇である
魔法使いは登場せずに哲学者が出てくる
ことでしょうか。
2人の意地悪姉妹と父親は、入れ替わった家来の方を王子様だと思い込んでアプローチします。
チェネレントラは家来に化けた王子様と出会って恋に落ちます。
そうやってドタバタ喜劇が音楽とともに繰り広げられていきます。
字幕も読めず、何を言っているのかまったくわからないわけですが、それが「しぐさ」や「間」でコミカルな空間を作りあげていきます。
で、何を言っているのかわからなくても、可笑しくて笑えるのです!
1幕の最後には美しく着飾ったチェネレントラ(まだ真相は明らかでない)と素晴らしい六重唱
2幕に入り、オペラではガラスの靴ではなく、チェネレントラは王子様に片方の腕輪を渡します。
王子様がチェネレントラを見つけた場面から、また素晴らしい六重唱
最後にはすべてが明らかになり、チェネレントラは赦しのアリアを歌います。
(この入れ替わりのドタバタと最後の赦しのアリア、軽快な音楽などはフィガロの結婚にそっくりだなあと思いながら見ました。)
ロッシーニの軽快で美しい音楽と舞台で繰り広げられる喜劇。
本当に楽しめました。
意地悪姉さんのお一人は日本人の中村えりさん。
日本人の活躍を見るのはうれしいものです。
ラミーロ王子役のJavier Camarenaさん
(写真はバイエルン国立歌劇場WEBSITEからお借りしました)
ものすごーく人の良さそうな、ニコニコの笑顔で良かったです。
見事な三頭身で(!?)、王子様なのにコミカルで立ってるだけで笑いを誘うような雰囲気がありました。
素晴らしいテノールでした。
バイエルン国立歌劇場 キリル・ペトレンコ指揮
「ベルリンでベルリンフィルを聴く」というテーマの旅、なぜかミュンヘンにまでやってきてしまいました。笑
でもペトレンコとフォークトがいるではないの!!
というわけで、ベルリンから遠く離れたミュンヘンまで行くことに…。
今年の秋、日本公演予定の「タンホイザー」が見られるんですもの。
で、今日はオペラではなく演奏会です。
キリル・ペトレンコはベルリンフィルの後継者として選ばれてから一躍有名になりました。
それまでもヨーロッパでは高い評価を受けていたようですが、録音も少なく、私も知りませんでした…。
あのベルリンフィルの歴史、数々の巨匠が率いてきたその歴史につながるわけですね〜。
その指揮者の演奏会とあってとっても楽しみ。
今回のコンサートは日本でインターネットの先行予約でとったものですが、S席とかA席とかランクは選べたものの座席は選べませんでした。
そしたら、前から3列目!
これはクラシックのコンサートではそれほど良い席ではありません…。
見づらく、聴きづらい…。
3列目で聴くぐらいだったら、立ち見の方がマシでは!?ということで、後日、夫が立見席をとったぐらいです。
(この立見席は10ユーロでしたが、当日、席を求めて入口に立っている人に売ってしまいました)
このチケットは日本に郵送されてきたので、びっくりでした。
今はどこでもEチケットで自分で印刷して持っていくようになっています。
紙のチケットがわざわざ郵送で届いたときは、なんだかとてもありがたいような気持ちになりました。
ペトレンコの指揮ぶり、ラフマニノフ「パガニーニの主題による狂詩曲」の方は協奏曲だからか、とても冷静で楽譜からほぼ目を離さず、メトロノームのようなキチキチした感じ。
ここぞ、という時はアイコンタクトで合図するんだけど、とても几帳面な印象。
だけど、マーラー五番になると打って変わって情熱的な指揮で驚きました。
時々指揮台の上でジャンプしながら、血管キレそうな熱い指揮ぶり。
アダージェットはウットリ、優雅。
印象に残っているのは終わった後の汗の拭き方
きちんと畳まれたハンカチを出して一滴一滴几帳面に拭いて、ハンカチを畳みなおしてまた一滴ずつ拭く、みたいな感じ。
(前の方だったのでじっくり観察してしまった)
ペトレンコ指揮の演奏は、どんな曲でも、きちんと縦がそろうんですよ。
汗の拭き方をみてなんか納得
演奏後は観客も拍手喝采、足を踏み鳴らして大喜び。
地元に愛されている指揮者ですね。
ミュンヘンのお客さん、曲が終わって拍手する時、なぜか笑うんですよ。
指揮者が面白いことしたとかじゃないのに(最初はみんな何笑ってるのかな?ってキョロキョロしてしまった)
「うわあ〜!ブラボー!すばらしい〜〜!あ〜はっはっは」
賑やかで可笑しくて陽気で、楽しい気分になります。
サイコーです!
ファウストの劫罰 ベルリン国立歌劇 サイモン・ラトル指揮
ベルリンには昨日みた「トゥーランドット」のドイツ・オペラとは別にもう一つ「ベルリン国立歌劇」というのがあります。
今日はこちらのオペラ「ファウストの劫罰」を見ました。
ベルリン国立歌劇場は現在改装工事中のため、シラー劇場での上演です。
ファウストの劫罰はベルリオーズのオペラ(もとはオペラではなかったらしく演奏会形式で上演されることが多い作品)
今日の見え方はこんな感じ
2人で156ユーロ(18,558円)でした。
「劫罰」という重々しいタイトルだけど、音楽はベルリオーズらしい狂気を感じさせるぶっとんだ部分があって、なかなか面白い…はずなんですが、なんか入り込めなかった作品でした。
ファウストは読んだことがあるので、あらすじはわかっているのですが、原作の舞台ではなく「ナチスとユダヤ」に置き換えられた演出で、日本人である私はこれをどう解釈するのか困惑してしまった。
ナチスやユダヤを暗示する、とかではなく、ハッキリ鍵十字とユダヤの六芒星を描いたそのものです。
ヴィクトール・フランクルの強制収容所での体験を書いた「夜と霧」は私の愛読書で、一時期は強制収容所の本をいろいろ読んでいたこともある。
だから、余計リアルにその内容が思い返されてしまって、このオペラにハマれなかったのかもしれません。
どうしてこういう演出にしようと思ったのか、する必要があったのか、これを見て傷つく人はいないのか…いろいろ気になりました。
ドイツにおけるナチスの過ち、というのは現在「忘れないように教訓として」、教育などで「反ナチス」は重要課題だというスタンスだと思っています。
(だから内容的には反ナチスのメッセージであることは間違いありません)
私が「こんな表現で大丈夫なのかしら…」と心配する、ということ自体、自分自身も未熟だし「未熟な国」からきていることを実感します。
日本は歴史上、多くの過ちを犯し多くのひどいことをしてきたわけですが、そのことについて教育を受けたこともないし、話題にするのはタブーという雰囲気の中で育った私には、こういう真正面からの表現には困惑してしまいます。
歴史上、国が犯した過ちに対するスタンスが日本とドイツではあまりにも違いすぎました。
また、芸術とはなにか、ということも考えさせられました。
「この表現である必要があるのか」
「これで演出家が表現したいことはなんだったのか」
古代から続く、気の遠くなるような時間とお金と人手をかけてつくられた西洋の教会や修道院、東洋の神社仏閣、これらの建築物が圧倒的に素晴らしいのは、「どういうものが神様に喜ばれるのか」という信仰を表現する手段としての芸術だからだと思うのです。
日本でも昔は芸術の素地はあったのでしょうけれど(残された多くの木造建築物をみるとそう思います)、現在はいわゆる「売れなければ意味がない」という商業主義中心なので、芸術が育つ余地がほぼ、ありません。
現代の多くのアーティストも「どうやって食べていくのか」が課題になります。
できるだけ多くの人に喜ばれるもの、ウケそうなもの、売れるもの、そして、スポンサーの手前「無難なもの」「あたりさわりないもの」をつくる。
それは芸術家の仕事ではありません。
ショーやエンターテイメントの分野の仕事です。
でも芸術家は「売れそうなもの」「ウケそうなもの」など人に迎合することはありません。
自分が表現したいものを絵や音楽などを通じて表現して、それを世に問う。
人がいいと思うかどうかは関係ない。
人がどう思うか、賛同を得られか、売れるかを気にした瞬間、芸術ではなくなってしまいます。
その芸術家がどうしても表現したいもの、やむにやまれぬものを表現する時、芸術というものが更なる高みを目指す時に必要なのが「表現の自由」なのだと思います。
このオペラの舞台、最後は舞台に山のように積み上げられた「死体」で幕。
あきらかに強制収容所の写真などにある「死体の山」の象徴です。
ちょっとゲンナリ…
実際、歌手や音楽はとても良かったです!
それは救いでした。
(指揮者はサイモン・ラトル。2015年のウィーンでのリングに続き、特に大ファンというわけでもないのに(笑)いったい何度見てるんだろう…。)
歌劇:トゥーランドット ベルリン ドイツ・オペラ(Deutsche Oper Berlin)
こじんまりした劇場だけれども、どこに座っても見やすく聴きやすいと思われます。
(外観の写真、取り忘れたらしい…)
今日の見え方はこんな感じ
舞台は上から見る方が見やすいだろうということでバルコニー席の一番前。
とってもよく見えます。
この席で2人で110ユーロ(13,086円)でした。
大好きなオペラ、トゥーランドット( *´艸`)
好きなオペラはいろいろありますが、「長いんだよね」とか「最後が絶望的に悲劇で…」とか一長一短あり、やっぱり一番好きなのを挙げるとしたらコレかも。
映画「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」の中で、ウィーンオペラ座が舞台となるシーンがあり上演されているのはコレ「トゥーランドット」なんですよヾ(*´ω`)ノ゙
オペラはよく知らないけど、見てみようかなって思う人に最初にみてほしい作品。ぜひ!
まず出だしのインパクト。
あの五音階が鳴り響くだけで、東洋のお話ってわかる。(もとの物語はアラビアらしいけど)
オペラ始まってすぐに、カラフは父親とその召使のリューと再会。
この展開の速さが素晴らしいですよねえ〜
最初から最後まで話の展開が早く、途中で飽きることがありません。
ピン・ポン・パンの3大臣の掛け合いなど(この日の演出はお一人が女装役)、キャラ設定も明確でわかりやすい。
「謎かけ」というモチーフも好奇心をそそられるし、愛を知らない姫がカラフと出会って愛に目覚めていくというテーマも素晴らしい。
その愛に目覚めるきっかけとなるリューの自己犠牲の死。
リューの美しいアリア。
そしてオペラの中でも有名なアリア「誰も寝てはならぬ」をカラフが歌い上げる。
後半のクライマックス。
今日のカラフも素晴らしくてずっと聴いていたいほど。
アリアも美しいけれど、最初から最後まで終始美しい旋律が流れている。
最後はハッピーエンドだけれど、これはリューの犠牲の上になりたっていることを象徴するかのようにリューの遺体はずっと舞台に吊り下げられたまま終わる。
今回のこの舞台、合唱が素晴らしい、歌手も素晴らしい!オケも素晴らしい!
…のですが、時々この3つが大幅にずれる…。
それがちょっぴり気になりました。
まあ、明確に指示しない指揮者が悪いですかね。
すべてが素晴らしい中、指揮者だけが残念という…笑
つ・い・に!ベルリン♪
つ・い・に!ベルリン♪
やっと今回の旅のメインテーマ
ベルリンでベルリンフィルを聴く
…にやってきました。
チケットはネットで取りましたが、それほど難しいシステムではなく激戦でもなくわりと簡単にとれました。
二人で246ユーロ(¥30136)でした。
ロビーには歴代指揮者の写真が展示されていて(もちろん巨匠ばかり…!)、それを見ているだけでも楽しい。
席の見え方はこんな感じ。
ベルリンフィルを聴くのは初めてなので、めっちゃテンション上がります!
(演奏前に「(録画しているので)できるだけ咳をしないでください」という放送が流れたのがちょっとウケた。)
1曲目のトーマスアデス。
現代音楽は本当によくわからないけど、演奏が終わった後にラトルがヤレヤレ、という感じで首を振って苦笑い。
客席からも笑いがもれておりました。
ベルリンフィルの音は硬く艶が合って一音一音しっかり形がはっきりしている。
ひとつひとつの音の大きさと長さが完璧で、それらの音が吸い寄せられるように、寄り添ってまとまっていく様子は人間業とは思えない。
ジグソーパズルのように完璧にはまっていくんですよ。
すごい勢いで…。
もちろん作曲家ごとの音に変わります。
モーツアルトが始まったら完全に現代音楽からモーツアルトの音に。
ピアニストはイモジェン・クーパー
テンポの速い軽快なモーツアルトでした。
そしてモーツアルトから最後の「春の祭典」へ…
やっぱり完璧なストラヴィンスキーの音
出だしのファゴット、ちょっと個性的でした。
夫は「コンマスと隣のバイオリンの人がオイオイって顔を見合わせたのを見た」そうです。笑
とにかく音の洪水でした。
「春の祭典」の楽譜に書かれているであろう音が全部聴こえました。
でも一つにまとまっている。
私はいつもすごい演奏を聴くと途中から開いた口が塞がらなくなり、ぽかーんとしてしまいます。
すべての音が完璧で立体的でうねりが目に見えるよう…。
ほんとーにありえない。
ありえないぐらいの演奏でした。
なんか凄すぎて自分の中で処理できません…。
圧倒的な演奏でした。
ベルリンフィルって本当に「すごい」「上手い」の2つしか言葉が出てこない。
実際に聴いてもそうでした。
その「すごい!」というのは、人間ここまで出来るんだ〜という感想。
オリンピックで体操選手や陸上の選手が、同じ人間とは思えない技を見せてくれるけど、その「すごーい!!」っていうのと一緒。
感動する、というよりも「上手さに感心する」という方がぴったりくる。
ココロを動かされるとか、ウットリする、ということもなく、ただひたすら技術の上手さに圧倒される。
ベルリンフィルって、いろんな意味で他のオケとは違う次元にいる。
なんにしても、ベルリンフィルをベルリンで聴く!の長年の夢がかなった夜でした。
一生忘れません!
ライプツィヒ ゲヴァントハウス アンドリス・ネルソンス
ライプツィヒ、ゲヴァントハウス
アンドリス・ネルソンス指揮
ミヒャエル・シェーンハイト(Org)
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
じゃあベルリンのついでに、ライプツィヒも行っちゃう?
…ということで、やってきたライプツィヒ。
お目当ては指揮者のネルソンス♪
ライプツィヒのゲヴァントハウスの正面向かい合ってオペラ座があります(行ってないけど)。
ライプツィヒは大学があるので街中は若い人が多いのですが、コンサートは見事に高齢者ばっかり!
どこのコンサートでも高齢者率が高くなっていますが、ここは今まで見た中で一番高齢者率が高かった。
ほぼ満席です。
席の見え方はこんな感じ。
わりと後方でしたがよく見え、よく聴こえました。
大きいホールなので音響はどうかな?と思いましたが、よく響いて音も拡散せずに良いホールだと思います。
チケットはこの席で42ユーロでした。
そして隣の夫の席は32ユーロ。
これほどの演奏をこんなお値段(二人で8780円!)で聴けるなんてありがたすぎる!!
1曲目のMichael Gandolfi — Ascending Light はオルガンとオケの演奏でドイツ初演。
この正面のパイプオルガンのオルガンの部分だけステージの指揮台の横にありました!
これが取り外し可能だなんて知らなかった〜〜!
そして、演奏終了後はステージの下に吸い込まれていきます…。
肝心の演奏も素晴らしかったのです。
このバッハの活躍したライプツィヒでオルガンの演奏を聴けるなんて…!
日本のコンサートホールにもパイプオルガンがついているところは多いですが、演奏されたのをまだ一度も見たことがありません。
オルガン専門のコンサートなどではない限り、なかなか演奏されること自体がレアなのだと思います。
曲も現代音楽とは思えないほど聴きやすく明るい曲調でした。
2曲目はマーラー6番
ファンの多いマーラーの作品ですが、私はまだそこまでハマれておりません。
彼の曲は輪郭をはっきり描くというよりは、いろんな音がちりばめられ色彩が豊かで、それを彼の生き方、思想哲学をしっかり重ね合わせて聴くことができたら、相当面白いだろうと思っています。
ネルソンスは2015年にウィーンの楽友協会で聴いたのですが、その時と同じように全身全霊で指揮をしていました。
すごく細かく指示を出す様子が見ていてわかります。
あれほど全身動かしたら本当に疲れてしまうのではないかと思いますが…。
しかし、その情熱的で一生懸命な指揮に応えるかのようなオケの熱い演奏…。
まるでスポーツを見ているような躍動感あふれた演奏でした。
弦の音はとても美しく印象に残りました。
プログラムには演奏時間72分と書かれていましたが、4楽章に入ったところで残り10分!!
テンポはゆっくりだったのか、結局90分近い演奏となりました。
スタンディングオベーションで観客は大喜び!
ものすごく地元に愛されている指揮者ですね。
(ボストンでもとても愛されているらしい)
指揮者のネルソンスは、一時期「誰ですか!?」というほど横に大きくなっていたのを写真でみましたが、その時よりはスリムになっていました。