「半農半X」について新たな発見。いままで間違って解釈してました!

西村佳哲さんという方の本に現在ハマっておりまして、県内にある本を図書館で全部借りてがつがつ読んでいます。

リビング・ワールド
http://www.livingworld.net/
(西村さんのHP)

自分の仕事を考える3日間 ・I

自分の仕事を考える3日間 ・I

現在、無職のわたしは「仕事や働くこと」について再度イチから考え直しているところなのですが、西村さんの考えや対話の中から生まれてくる哲学がかなりツボ。

今日はその中のひとつ「自分の仕事を考える3日間 I 」(弘文堂)の中に出てくる塩見直紀さんとの対話をシェアします。


塩見直紀さんは、「半農半X」というライフスタイルを提唱したことで有名で、私も数年前からこのコンセプトを目にして、塩見さんの書いた文章などを読んでいました。

とわの映
http://www.towanoe.jp/xseed/
(塩見さんのHP)

半農(小さな自給自足)で自分の食べものを確保したら、残りのXで自分の好きなことをしよう!・・・というコンセプトだと思っていました。

だから、巷には半農半パン屋、半農半歌手、半農半ライターなどがたくさんうまれている。

でも、これだけじゃなかった。

インタビュアの西村さんも「農業をしながら副業をやっていきましょう、という呼びかけではなく」と書いている。

このコンセプトで塩見さんが提唱しているのは、

本書P.19より

引用はじめ

「半農というのは、自分たちが食べるものを得るということだけじゃなくて、自然への感受性のような意味合いでもあるんです。もう半分のXも同じ。自分が本当に欲するところへの感受性というか。そこに蓋をしている人がいっぱいいると思うんですね。やりたいことがわかっているのに、わざと感じないようにしていたり。
〜中略〜
自然のメッセージを聴くことと、自分のカラダや心や魂が発しているメッセージの両方を聴くことが「半農半X」なのかな、という気がしている。自給自足といった含みよりも、「恵みへの感受性」というところを敢えて表現できたらと思っているんです。」

引用終わり

わたしは農作業を仕事としてずっとやってきたので、塩見さんが言わんとしているところがよくわかる。

土の上で太陽や雨や風とともに、単純作業をするって理屈じゃなく気持ちイイものなんです。

自分のコントロールの外にある自然というものの中でベストを尽くすということ。
自然の中で五感を使うこと、植物と対話すること、こういった感受性が開かれると人間は自分自身と向きあう力も深くなる。

それによってもう半分のXも開かれていく。

塩見さんいわく、
人間だけじゃなくて、梅の木や、あらゆる万物もみんなが「X」を発揮できたらどんなにいいだろう!


そう、みんな持ってるんですよね。自分のX。
わたしは、いまは庭がないのをイイワケに農作物を育てていないけれど、旅から戻ったら少しベランダ菜園をしてみようかな。