プチクリ!好きなことを表現して人生を楽しもうBY岡田斗司夫


(現在アマゾンでは、下のkindle版しかないみたい。単行本は中古品のみ)

前回のモーニングページのご紹介に続いて、私にとって人生の転機になった本のご紹介第2弾。

プチクリとは岡田斗司夫さんの作った言葉。
プロのクリエイターに対して「プチ・クリエイター」の略。

「好きなことを仕事にしよう」という本は巷にたくさんある。
しかし、この本は「好きなことを仕事にしよう、プロになろう」という本ではありません。

「好きなことを仕事にできればいいなあ」と思う人のほとんどはつぎの2パターンに分類される。

  • そもそも好きなことがわからない
  • 好きなことはあるが、それで食べていく自信がない

この本は「仕事にするわけではないが、自分が好きなことを表現して、自分も人も楽しませよう」という本です。

プチクリは、プロじゃなくてもいいけど、表現してナンボです。
たとえば、漫画が好きでも、読んでいるだけではプチクリとはいえません。同人誌に描いたり、ブログにイラストを描いたり、コスプレをしたり、イベントにいったりしてはじめてプチクリエイターです。

プチクリとは好きなことの表現なのです。
プロになればなぜつまらなくなるか、という話も書いてあります。

プチクリの条件は、
好きなこと、詳しいこと、得意なことがはっきりあること。
そのジャンルをいかして、なんらかの活動をしていること。
その活動が大勢の人に向けて発信されていること。

好きなことがわからない?
そんな人のための好きなことの見つけ方も書いてあります。
岡田さんの言う才能とは、興味があること、良さがわかること。
多くの人が熱狂していても自分はさっぱり興味が持てないこと、ありますよね。こういうのは才能がないということです。○○が好き、と感じるなら、もうそれは才能のカケラ。そして、それはひとつでなくてもいいんです。一つの道を究めるプロを目指しているわけではありません。

自分の才能をたくさん発掘できる「才能埋蔵マップ」をつくりましょう。つくり方は本に書いてあります。

この本には、あらゆるところに具体的な例がちりばめられています。

もし、アニメが好きだったら?お酒が好きだったら?音楽が好きだったら?モノづくりが好きだったら?スイーツが好きだったら?レゴが好きだったら?
岡田さんのこの引き出しの多さはすごいといつも感心します。

自分程度の表現では恥ずかしい?
そんなあなたに、その解決法も書いてあります。
自分の才能を引き出すには、好きなことをとにかく続けること、そして人に見せること。

そうしているうちに見えてくる世界が変わるのです。

プチクリは、それでお金になってもいいし、ならなくてもいい。
だけど、絶対条件があって、それは、自分の作品、行動で人を楽しませること。
岡田斗司夫さん自身の人生、好きなことを突き詰めてプロトップクリエイターになってから、現在に至るまでの経緯も書いてあります。
岡田さんいわく、
自分の好きな作品をつくる
それを人に見せる。

それでお金が稼げたら、たくさんの人と大きな作品をつくる
お金がないときは、自分一人でできる作品をつくる。

↑「好きなこと」とのスタンスって結局こういうことじゃないかな、と思います。
お金があってもなくてもそれなりに、続ける。だって、好きだから。

もともとプロのクリエイターど真ん中にいた岡田さんが、クリエイター志望の学生たちに講義をする中で、気づいたさまざまなこと。150人中3人しかなれないというプロのクリエイターになることだけが正解なのか、勝ち組なのか。

岡田さん自身もクリエイターの世界で、運と才能があっても挫折してきた多くの人をみてきたからこそ、楽しみながら創ること、継続することの大切さを伝えたかったのだと思います。

私は岡田斗司夫さんのことを知ったのはわりと最近。
アニメや漫画を見ないし、バラエティ番組なども見ないので、まったく接点がなかったのですが、「スマートノート」のことを知り、そのあと続けて岡田さんの本を読みました。今まで私のいた世界とはまったく別世界にいる岡田さんの視点はとても斬新で面白く、すっかり大ファンになりました。

私は仕事をして、時々旅をして、自分がやっていることは特にクリエイティブでもなく人の役にも立たず、趣味は絵を見たり、音楽を聴いたり、本を読んだり、美味しいものを食べたり、ワインを飲んだり…とすべてインプット型。
ブログを書いたこともないし、旅の写真を人に見せることもなく、表現というものを全然してこなかったんですが、岡田さんの本を読んで、はじめて自分が好きなものを表現してみようかな、と思いました。

それで人を楽しませる…というところまでいくのはまだまだですが、続けていこうと思っています。
だって、好きだから。