旅人(タビビト)になる前の私は奴隷だった!?という話。


(ニュージーランド マヒア半島)

奴隷マインドって知ってますか?
http://blog.livedoor.jp/cs_hiro/archives/52076662.html

私はタビビトになる!と決めて2014年6月に退職したのですが、それまでの紆余曲折を少し書きたいと思います。

私はもともと季節労働者で旅人的生活をしていたのに、数年前にうっかり正社員になってしまったばかりに旅どころではない人生になっていました。
好きなことを仕事にし、やりがいも感じていましたが…。

2年ほど前の私は閉塞的な環境の中で、仕事がハードで休みもなかなか取れず旅行どころか友達に会う時間すらとれないほどでした。体調を崩して通院、入院することが続いても、私一人で担当している長時間ハードワークから離れられず、すっかり人生をあきらめて生きていました。

そんな中、かつての仕事の師匠や先輩たち(数年前に独立)に会う機会がありました。そこで集まった彼らの楽しそうな様子をみて、「私は自分のいる場所を間違っているのではないか」そう気づいて、人生を変えなければ!と強く決意しました。

それから数か月、書籍やネットでさまざまな記事を読んで、今後どうすればよいのか考えていました。なにをどうすればいいのか全然わかりませんでした。

その中で、がびーん!ときたのが、こちらの「奴隷マインド」の記事。
カウンセリングサービスの根本先生が書かれているブログの記事です。
http://blog.livedoor.jp/cs_hiro/archives/52076662.html

当時、私はここに書かれている段階はすべて当てはまっていました。
第1段階…やればやるほど任される仕事が増えていくが、どうしようもないと思っていた。
第2段階…友達との集まりにも自分だけ参加できず疎遠になる。
第3段階…病気がちになるが、休むことができない。
第4段階…もうすべてをあきらめていた。過労死するかも、してもいいかも。

自分を大切にするなんて意味が全然わからなかった。
とにかく自分が置かれている状況を冷静に考える時間がないほど疲れていました。

疲れた頭でこの記事を読んで「私は相当やばいところまで来ている」ということがわかりました。でもすぐには行動を起こせません。だって、奴隷なんですから。

仕事があるだけでもありがたいんだ、私はこの環境にいるしかないんだと言い聞かせていました。それでも、この記事のことが頭から離れず、どうすればいいのか考え続け、ある日、会社に相談することにしました。(いや、それまでもしてたけどスルーされてた)

体調が良くないので、少し休みがほしいといいましたが、「みんな体調が悪い中がんばってるんだ!しんどいのはみんな同じ!」といわれて却下。
次に、この仕事の量を自分一人でこなすのは大変なので人を増やしてほしいといいましたが、「人を増やすのは無理」と却下。
そして、3つめが他の人でもできる仕事は他の人に全部ふって、私にしかできない仕事のみを担当する、そして、正社員ではなく非正規雇用で時間給契約にしてほしいとお願いしました。
それが受け入れられ、私は限定された仕事のみをやり、非正規になることでサービス残業とサービス休日出勤がなくなり休みを確保することができるようになりました。

これで大きく風穴があいたのです。私の人生の大きな転機でした。
収入はフルタイムで働いてもぎりぎりで、生活はさらに苦しくなりましたが、休みが確保できるようになり、隙間時間に家の片づけをしたり、友達とランチに行ったり、お花を見に行ったり…。
そして、その隙間時間のおかげで、私は自分の人生や生活について考える余裕ができ、人生を変えようと行動を起こせるところまできたのです。

やっぱり私の居場所はここではない!もっと自分の好きなように生きよう!と今年に入って退職届をだして、6月に退職。
晴れて自由の身になりました。
(といっても、自分を縛っていたのは自分自身。環境ではありません。辞めようと思えばいつでも辞められたのですから)
いま振り返ると、なんであんな状況に甘んじていたのか?
不思議でしょうがありませんが、とにかくすべてをあきらめていたのです。
恐るべし、奴隷マインド!

根本先生のブログの記事には、
鎖を解かれた奴隷はリーダーになります。民衆を救うリーダーのイメージ。
それは王(女王)のシンボルです。
カリスマ性が発揮され、きらきらと美しく、また凛々しいです。
深い懐と共感力から人々に支持されます。
そして、何より同胞を救う存在になります。

とあります。

私は女王ではなく、旅人(タビビト)になっちゃったけど、同じように職場や学校、家庭で苦しみながらもあきらめている人に「ねえねえ、奴隷なんてやめちゃって、自由になろうぜ〜」とこれからも呼びかけていきたいと思うのです。

追記:「奴隷マインド」という言葉は、昨今のブラック企業の実態を表すものではありません。

根本先生のブログより引用

<引用はじめ>
変わらなきゃいけないと分かっているけど変わることができない。
まるで手足をもがれたように自由がきかない状況にはまってしまっている。
どんどん状況が悪くなっているのに、自分からは動けない。
しんどいことすらマヒするくらいハードワークにハマっている。
自分を傷つける相手ばかりを選んでいる。
自分にはなぜか自由がないように感じる。
自分の意志が見えない、分からない。
自分が悪いような気がして我慢するのが当たり前になった。
<引用おわり>

など学校や家庭でも、自分で自分のことが見えなくなっている「心の状態」を指すものです。