エッセイマンガ 山カフェ日記 ヒビノケイコ著

山カフェ日記~30代、移住8年。人生は自分でデザインする~

山カフェ日記~30代、移住8年。人生は自分でデザインする~

この本は、イケダハヤトさんのブログで紹介されていたものです。
http://www.ikedahayato.com/20140929/13240389.html

「田舎暮らし」や「移住」という言葉も魅力的でしたが、その根底に流れる思想が素敵だと思ったので買って読んでみました。

まず、表紙の「30代、移住8年。人生は自分でデザインする」というコピーがいいですよね。彼女の根底にある思想を一言で表している。

この本は、京都郊外で自給自足に近い生活をしていた30代の夫婦(+子供)が、ダンナさんの実家である高知県のさらに田舎に移住した体験をもとに、田舎暮らしのよさや、移住についてまわる問題についてエッセイマンガでわかりやすく書かれています。

環境を変えることについて、一番陥りがちな罠は「現在の自分、現在の環境を否定することからスタートしてしまう」ということ。

「こんな自分イヤ、こんな街イヤ、もっと違うとこに行きたい。もっと素敵な環境だったら自分だって、もっと素敵な人生を送れるに違いない」

などと思っていると、実はなかなか環境を変えられなかったり、変えたとしてもまた「ここじゃなかった。もっと違うところに行きたい」と結局その否定的なパワーの中にとどまることになるものです。

そこがどのように解決されているのか?というのが、一番知りたいことでした。

その答えはP.7の「夢当てはめ型から、今ここ生み出し型へ」の章に描かれている。
いろいろ夢を描いて移住してきたヒビノさんたち。
けれど移住してみると、いろいろ思っていたことと違ったこともあり、再度夢を描きなおす。そして、目の前のことを一生懸命やることで次の展開が開かれていく。

そして、P.34の「ないならつくろう」の章にも、憧れの田舎に来たものの仲間や今まであった文化がないことが寂しかった。最初の1年ほどは「ここにはなにもない」と泣いていたが、「ないならつくればいい!」ということに気がつく。そして夢と現実をすり合わせて新しい仕事をつくりだしていく。

環境を変えても変えなくても、人間生きていれば行き詰ることがある。アレ?思ってたのと違う、とか こんなハズじゃなかったと思うことは誰にでもあること。

・・・というか理想と現実にギャップがあるのが普通の状態だと思う。だからこそ人生をより良くしていくことに取り組める。

そういう時に必要なのが、この本の第一章の冒頭にある「現実と夢をすりあわせ、この世に実現化させるのは悩ましくて、楽しい。」という姿勢。

いい言葉ですね!!
現実を理想に近づけていくというのは、ほんとうに悩ましくて楽しいこと。

私もいま、旅を中心とした生活をしようと悩ましくて楽しい生活を送っている。私は子供の頃から旅の計画を立てることが大好きでした。もちろん子供だし当時は実現不可能。行けるあてはまったくないのですが、世界地図や世界の暮らし事典などを眺めながら、ここにいって、次はあそこに行ってなど一人で遊んでいました。

大人になった今はアレコレ計画を立てるのは本当に楽しいことで、一生ハマれます。
しかも、子供の頃と違って、実現可能なのです!!
なんて素晴らしいんでしょう〜。

・・・というわけで、いま私は、冬季日本脱出(越冬)を計画中。
そのお話は、また次回(^^)/

追記:この漫画は高知県が舞台なのですが、私の母は高知県人、私はハーフ高知。私の祖父母は高知県に住んでいたので、子供の頃遊びに行った思い出があります。この漫画に出てくる方言がめっちゃなつかしい^^