NHKオイコノミア“0円のナゾ”もし「報酬なし」の仕事があったらあなたは引き受けるだろうか?

2014年9月24日(水)「0円のナゾ(後編)」11:25分PM NHK Eテレ放送
【出演】又吉直樹 【解説】大阪大学教授…大竹文雄 【ゲスト】岡田斗司夫

「もし「報酬なし」の仕事があったらあなたは引き受けるだろうか?この世には、報酬を支払わないことで働く人のやる気を引き出す仕組みがある。いったいどんな仕組み?」

面白かったので内容をシェアしたいと思います。

「お金」という報酬なしで働くことについてのお話ですが、これほど心理的な影響があるとはちょっとおどろいた。

世の中は次の2つのどちらかで動いている。

1. 社会規範―家族 友人関係 地域での助け合い 規則や道徳

2. 市場規範―価格 賃金 時給 賃貸料 利子など

たとえば、本を読むのが好きな又吉直樹さん。
1冊読んで1000円の報酬がもらえるとしたら?
又吉さんいわく・・・簡単に読めるような本を選ぶようになりそう

ああ、わかるなあ。

私も本を読むのが好きだけど、1冊1000円で読んで、それで生計を立てるとしたら、だんだんつらくなりそうだ。 食べることや飲むことも好きだけど、もし仕事となったら体を壊しそう。

他にモチベーションとお金の関係ということで紹介されたエピソード

「ある保育園で、多くの保護者が子供のお迎えに間に合わず遅刻していたので、園は「閉園時間までにお子様を引き取らない場合500円の罰金をいただきます」と張り紙をした。そしたら、逆に遅れてくる人が増えてしまった。」

それまでは、遅刻したら申し訳ないという気持ちから遅刻しないようにしていたが(社会規範)、罰金があるとなると「500円払えば遅れても良い」(市場規範)と解釈された。

うまくいっている社会規範に不適切に市場規範を持ち込むと、社会規範が壊れてしまう。
罰金額の設定も悪かった。(これは、罰金5万円ぐらいにすればよかったのでは?という大竹教授のコメントがありました)

この実験には続きがあり、この園は、すぐに貼り紙を外したが、もとには戻らなかったそうです。

一度、市場規範が入るとなかなかもとに戻らない。

わたしは、この話で以前住んでいたニュージーランドと日本を思い出してしまった。

ニュージーランドは社会規範で動いている国。(というか自分でなんとかする、もしくは知り合い同士で助け合う。)お金があっても役に立たないことがいくらでもある。
日本も以前はそうだったけれど、市場規範が持ち込まれ、いまではなんでもお金で解決されるようになった。お金で解決できるのも簡単でいいけれど、お金がないと不自由になってしまった。これは、やはり元に戻すのはなかなか無理なんですねー。

なぜかというと、「お金で解決、というのがラクだから」ーだと思う。

そして、岡田斗司夫さんが主催するFREE EX(フリックス)というしくみの紹介。
社員の方が月々1万円(年12万円)を岡田さんに支払う。そして岡田さんはノーギャラでテレビ、本、講演、大学講師の仕事などをするのだ。そして、社員は岡田さんと一緒に学んでノウハウを学べて経験が積めるメリットがある。

こういうことを思いつくって岡田さん本当にすごい…。

そして、日本は今、お金よりも評価の時代になってきているのではないか、と岡田さんは言います。

岡田さんいわく、
現在、お金よりも価値があるのが評価。
又吉さんのフォロー60万人というのは1億円持ってるより価値がある。
「一億円持っていても金で動く人しか集められない。他人からの評価が目に見えたり数えたりできるようになった。評価がお金と同じようにモノやサービスと交換できるようになってきている」

今の日本は市場規範が強く動いているから、お金の方が簡単。
モノやサービスと交換できるほどの評価、というのは実はとても時間も労力もかかり、面倒でコツコツ築いていくしかないもの。

そんな面倒なことだから、やる人、やれる人は実際限られる。
だからこそ、それで得られる評価はお金よりも価値を持つ。

そのことに気づいて、そちらの世界へシフトしていける人が生き残れる!そう思いました。



※ 現在、超多忙中のため、コメント欄は一時的にクローズさせていただきました。スイマセン!
ブログは続けていきます。
また、再開するつもりですので、どうぞよろしく^^